【太るためのカロリー計算】痩せ型でも健康的に体重を増やす摂取量の目安
「しっかり食べているのに、なぜか太れない…」
そんな悩みを抱える人の多くは、摂取カロリーが足りていないことが原因です。
太るためには、ただ量を増やすのではなく、自分の基礎代謝や活動量に合わせた摂取カロリーを把握することが大切。
この記事では、痩せ型の人でも無理なく体重を増やすためのカロリー計算の方法と目安をわかりやすく解説します。
今日から「数字」で太る準備を始めましょう。
理学療法士/ボディメイク実践者
こぴ|26年間太れなかった僕が教える、太る技術


ガリガリ体型からの増量経験をデータと再現性で解説
理学療法士として“体の仕組み”を熟知し、筋肉・栄養・代謝の3つを科学的に分析しながら、自らの体で実践して、【体重+筋肉+健康】のすべてを改善。
このブログでは、
痩せ型の人でも太れる食事とトレーニングの実践法
筋肉を増やしながら健康的に体を変える仕組み
理学療法士ならではの“科学的ボディメイク理論”
を発信しています。
「太れない悩み」を本気で解消したいあなたへ。
“正しく食べ、正しく鍛える”ことで、必ず変われます。
太るには「摂取カロリー > 消費カロリー」が絶対条件
太るために最も大切なのは、摂取カロリーが消費カロリーを上回る状態(プラスエネルギー収支)をつくることです。
いくら栄養バランスを意識しても、1日に使うエネルギーよりも少ない量しか食べていなければ、体重は増えません。
カロリー収支の基本を理解しよう
カロリー収支はシンプルで、
摂取カロリー − 消費カロリー = 体重の変化
という関係で決まります。
たとえば1日の消費が2,000kcalで、食事からの摂取が1,800kcalなら、200kcalの赤字。
この状態が続くと、体はエネルギー不足を補うために筋肉や脂肪を削ってしまい、どれだけ食べても「太れない体質」のように感じてしまいます。
逆に、消費よりも300〜500kcal多く食べると、少しずつ体にエネルギーが蓄積されていきます。
まずは「食べた量が本当に消費量を超えているか?」を意識することが、太るための第一歩です。
「食べてるのに太れない」人に多い3つの誤解
「ちゃんと食べているのに体重が増えない」という声はよく聞きます。
しかし、多くの場合は“食べているつもり”で、実際にはカロリーが足りていないケースがほとんどです。
ここでは、痩せ型の人が陥りやすい3つの誤解を紹介します。
① 思っているより食べていない
食事量が十分だと感じていても、実際に記録すると必要カロリーに届いていないことが多いです。
たとえば「3食しっかり食べている」でも、外食が少なく脂質が控えめな人は、1,500〜1,800kcal程度しか摂れていないこともあります。
② 消費カロリーを過小評価している
通勤・立ち仕事・階段移動など、日常の動きだけでも意外と多くのカロリーを消費しています。
特に活動量が多い人や基礎代謝が高い人は、想像以上にエネルギーを使っています。
③ 食べ方やタイミングが偏っている
朝食を抜いたり、夜にまとめて食べたりすると、栄養吸収がうまくいかず体重が増えにくくなります。
1日3食+間食をうまく取り入れ、エネルギーを安定的に供給する食習慣が大切です。
「太れない体質」と感じている人の多くは、実際にはカロリー収支がマイナスになっていることが多いです。
自分の消費カロリーを把握し、摂取量を少しずつ増やすことが、健康的な体重増加への第一歩になります。
太るための摂取カロリー計算式【基礎代謝+活動量】
「太るためには摂取カロリーを増やすべき」とわかっても、
実際に「自分は1日にどれくらい食べればいいのか?」がわからない人も多いはずです。
ここでは、太るためのカロリー計算を3ステップで解説します。
まずは自分の基礎代謝量(BMR)を計算
基礎代謝量(BMR)とは、何もしていなくても生命維持のために使われるエネルギーのこと。
呼吸・心拍・体温維持などで消費されるカロリーで、1日の総消費カロリーの約60〜70%を占めます。
基礎代謝量の目安は以下の式で簡単に求められます。
男性:体重(kg) × 24kcal
女性:体重(kg) × 22kcal
例:体重50kgの男性の場合
→ 50 × 24 = 1,200kcal
つまり、仮に1日中寝ていても、約1,200kcalは自然に消費していることになります。
この数値をベースに、次の「活動量」を加味して1日の総消費カロリーを求めることで、太るための基準が明確になります。
活動レベル別の消費カロリーを求めよう
日常生活や運動量によって、消費カロリーは大きく変化します。
自分の生活スタイルに合った「活動レベル係数」を基礎代謝に掛けて、1日の総消費量を計算しましょう。
| 活動レベル | 内容の目安 | 係数 |
|---|---|---|
| 低い | デスクワーク中心、運動ほとんどなし | 1.5 |
| 普通 | 通勤・軽い運動・立ち仕事などがある | 1.75 |
| 高い | 運動習慣があり、活動的な仕事 | 2.0 |
計算式:
総消費カロリー = 基礎代謝量 × 活動レベル係数
例:基礎代謝1,200kcal × 1.75(普通の活動量)
→ 2,100kcal(1日の総消費カロリー)
この数値が、「今の体重を維持するために必要なカロリー」です。
つまり、太るためにはこの消費量よりも多く食べる必要があります。
【例】体重50kg・デスクワークの人の場合の計算例
ここでは実際に、体重50kg・デスクワーク中心の男性を例に計算してみましょう。
- 体重:50kg
- 基礎代謝:50 × 24 = 1,200kcal
- 活動レベル:デスクワーク中心(係数1.5)
👉 総消費カロリー:1,200 × 1.5 = 1,800kcal
この人が太るためには、1,800kcalに+300〜500kcalを上乗せするのが目安です。
目標摂取カロリー:2,100〜2,300kcal/日
たとえば以下のように調整します。
- ご飯を毎食100g→150gに増やす(+150kcal)
- 間食でナッツやバナナを追加(+150kcal)
- 夜にプロテイン+粉飴ドリンクを飲む(+200kcal)
このように無理なく300〜500kcalを上乗せするだけで、1ヶ月に約1kgの増量が期待できます。
- 基礎代謝をベースに、自分の生活レベルを掛け算して総消費を算出。
- その値に+300〜500kcalを加えるのが「太るための摂取カロリー目安」。
- 数字で把握することで、「食べているつもり」から「確実に太れる食事」へと変わります。
痩せ型が太るためのカロリー目安(体重別一覧)
「計算式はわかったけど、結局どれくらい食べればいいの?」
という方のために、ここでは体重別に太るための摂取カロリー目安をまとめました。
痩せ型の人は、消費カロリーよりも少し多めに食べることで、少しずつ体を大きくしていくことができます。
体重別の摂取カロリー目安(50kg/55kg/60kg)
以下は「活動量が普通(係数1.75)」の場合を想定した目安です。
運動量が少ない人は−200kcal、立ち仕事や運動量が多い人は+200kcalを目安に調整してください。
| 体重 | 維持カロリー | 太るための摂取カロリー目安(+300〜500kcal) |
|---|---|---|
| 50kg | 約2,100kcal | 2,400〜2,600kcal |
| 55kg | 約2,300kcal | 2,600〜2,800kcal |
| 60kg | 約2,500kcal | 2,800〜3,000kcal |
例えば体重50kgの人なら、1日2,400〜2,600kcalを安定して摂取できるかどうかが、体重を増やせるかの分かれ道です。
この範囲を下回ると維持〜微減、上回ると緩やかに増加していくため、最初は目安を参考に「+300kcal」から始めましょう。
一気に食事量を増やすよりも、毎日少しずつオーバーカロリーを継続する方が健康的かつ長続きします。
おにぎり1個(約180kcal)や、ナッツ1握り(約150kcal)を加えるだけでも十分です。
体重を1kg増やすために必要なカロリーとは?
体重1kg増やすには、約7,200kcalのプラスカロリーが必要とされています。
これは、1日に換算すると以下のようになります。
| 期間 | 1日あたりの上乗せカロリー | 増量ペース |
|---|---|---|
| 1ヶ月で+1kg | 約+240kcal/日 | 無理のないペース |
| 2週間で+1kg | 約+500kcal/日 | やや早め |
| 1週間で+1kg | 約+1,000kcal/日 | 急激(リバウンド注意) |
このことからも、1日+300〜500kcalのオーバーカロリーを目安にするのが最も現実的です。
急に食べすぎると、体脂肪だけが増えて体調を崩す原因にもなります。
「1ヶ月に1〜2kgの増量」を目指して、無理のない範囲で継続しましょう。
- 自分の体重に応じた摂取カロリーを把握することで、太るペースをコントロールできる
- 体重を1kg増やすには約7,200kcalの上乗せが必要
- 毎日少しずつ食べる習慣が、健康的な増量への近道
1日のカロリーを増やす3つのコツ
「摂取カロリーを増やす」と聞くと、たくさん食べなければいけないイメージがありますが、
実際は少しの工夫を積み重ねるだけで十分です。
ここでは、痩せ型の人でも無理なく1日のカロリーを増やす3つの具体的な方法を紹介します。
主食・間食を活用して自然にカロリーアップ
最も手軽にカロリーを増やす方法は、“主食の量”を少しずつ増やすことです。
おかずを増やすよりも主食の方が消化が良く、無理なくカロリーを確保できます。
主食で増やすコツ
- ご飯を「茶碗1杯(150g)」→「200g」に増やす(+90kcal)
- パスタやうどんを「並盛」→「大盛」に変更(+150〜200kcal)
- おにぎり1個を間食に追加(+180kcal)
間食で増やすコツ
- ナッツ・チーズ・バナナなど、手軽に食べられる高カロリー食品を常備
- 間食のタイミングを「10時・15時」など固定すると習慣化しやすい
1回の食事量を無理に増やすより、“ちょこちょこ食べ”でトータルカロリーを稼ぐのがポイントです。
液体で摂る(ドリンク・補助食品)
食が細い人に特におすすめなのが、“飲むカロリー摂取”です。
固形物よりも消化負担が少なく、胃に溜まりにくいため、短時間で効率よく摂取できます。
おすすめの取り入れ方
- 食事と一緒に牛乳や豆乳を飲む(+120kcal)
- トレーニング後にプロテイン+粉飴(マルトデキストリン)をプラス(+150〜200kcal)
- 栄養補助ドリンク(例:プルエルやCCDドリンク)を間食代わりに
液体での摂取は、「あと一歩足りない」カロリーを補うのに最適です。
特に粉飴や栄養補助サプリは味の邪魔をしないため、コーヒーやスムージーにも混ぜやすいのが利点です。

無理のない「+300kcal習慣」から始めよう
「いきなりたくさん食べる」のは、ほとんどの人が続きません。
大切なのは、小さく始めて習慣化することです。
まずは1日あたり+300kcalを目標にしてみましょう。
これは、おにぎり1個+牛乳1杯程度の量です。
無理なく継続できれば、1ヶ月で体重が約1kg増える計算になります。
おすすめの始め方
- 朝食を抜いていた人は、まず「軽くでも食べる」ことから
- 1日3食+1間食を意識し、食事回数を増やす
- 摂取量をメモアプリや「あすけん」などで記録して、数字で把握する
カロリー計算は“続けること”が何より大事。
一度に完璧を目指さず、少しずつオーバーカロリーを積み重ねていくのが健康的に太るコツです。
- 主食・間食・ドリンクを上手に活用すれば、無理なく+300kcal可能
- 固形が苦手な人は液体で摂取するのが効率的
- 継続こそが最大の成果。小さな習慣を積み重ねる
太るためのカロリー計算を続けるコツ【継続=成功】
太るためのカロリー計算は、1回計算して終わりではなく、日々の変化に合わせて調整していくことが大切です。
摂取量が合っていても、体の反応や生活リズムによって必要カロリーは変わります。
ここでは、健康的に増量を続けるための2つのポイントを紹介します。
毎日の体重変化をチェックして微調整
カロリー計算を続ける最大の目的は、「自分の体に合ったカロリーライン」を見つけることです。
そのためには、毎日の体重変化を記録し、数値を見ながら少しずつ調整していくのが理想です。
記録と調整の流れ
- 毎朝同じ条件で体重を測定(起床後・排尿後など)
- 1週間単位で平均体重を算出
- 体重が増えない → +100〜200kcal追加
- 増えすぎる → −100kcal減らす
このサイクルを続けることで、「どのくらい食べれば太るのか」が数字でわかってくるようになります。
短期間で増えないからと焦らず、“1ヶ月で+1〜2kg”のペースを目安に進めましょう。
また、アプリを使うと管理が簡単です。
「あすけん」「MyFitnessPal」「カロミル」などを活用すれば、摂取カロリーと体重変化を一目で確認できます。
「太りすぎない」ためのバランスも意識する
「太る」と聞くと、とにかくカロリーを増やすことに集中しがちですが、バランスを崩すと体脂肪ばかりが増えることもあります。
健康的に太るためには、「食べる質」も意識することが重要です。
栄養バランスの基本
- タンパク質:体重×1.5〜2.0g(筋肉の維持・増加に必須)
- 脂質:総カロリーの20〜25%(ホルモンバランス維持)
- 炭水化物:残りのエネルギー源として十分に確保
特に痩せ型の人は、脂質を意識的に摂ると体重が安定しやすくなります。
ただし、揚げ物やジャンクフードでの増量はNG。
血糖コントロールが乱れたり、内臓脂肪が増えて体調を崩すリスクもあります。
理想は、「高たんぱく+適度な脂質+良質な炭水化物」の3バランス。
おにぎり+鶏むね肉+アボカド、などシンプルな組み合わせでも、十分に健康的な増量が可能です。
- 体重は“毎日の変化”ではなく“1週間単位の平均”で判断
- カロリーは体の反応に合わせて少しずつ調整
- 太ることよりも、「健康的に増える」ことを目指そう
まとめ|自分のカロリーバランスを知ることが太る第一歩
「太れない…」と悩む人の多くは、実はカロリー不足に気づいていないだけです。
太るためには、摂取カロリー > 消費カロリーというシンプルな原則を理解し、
自分に合った摂取量を数字で把握することが何より大切です。
- まずは基礎代謝と活動量をもとに、自分の1日の消費カロリーを知る
- その数値に+300〜500kcalを上乗せすることで、少しずつ体重が増えていく
- 毎日の記録と微調整を続ければ、健康的に“理想の体”へ近づける
無理に食べる必要はありません。
「少し多めに食べる」「1食を充実させる」「間食を取り入れる」
そんな小さな習慣の積み重ねが、着実に成果を生みます。
自分のカロリーバランスを理解し、食べ方を“感覚”から“計画”へ。
それが、痩せ型でも確実に太れる最初の一歩です。
関連記事:
太るためのカロリー計算を理解したら、次は「実践」です。
目的別に以下の記事を読めば、より具体的な行動に移せます。
太るための食事法|太るための食事法:おすすめ食材と高カロリー摂取のコツ
筋トレで太る方法|痩せ型でも体を大きくするための正しいトレーニングと食事
太るサプリ7選【体重増加をサポートする栄養素とは】




